評価ランクから賃金決定

基本給への反映

Step9.で作成した賃金テーブルを使用します。

人事評価制度・賃金制度の運用開始時に、基本給について社員さんごとに賃金テーブルの号俸を確定しておきます。

現行の所定内賃金(基本給+時間外手当を除く諸手当)を下回らないように号俸を設定してください。

運用開始時には、現行の所定内賃金ベースで賃金テーブルに載せるだけです。その後、(通常は)年2回の人事評価を実施後、その評価結果に基づいて次年度の賃金に反映させます。つまり、人事評価結果を反映させた昇給は次年度以降になります。

では、実際の昇給額をみていきましょう。

事前に、評価ランクに応じた号俸のアップ数を決めておきます。

事例1.号俸アップ表(20代)と賃金テーブル(抜粋)

ランク 号俸のアップ数
 S
 A
 B
 C
 D

テーブル抜粋

ある社員さんの運用開始時の号俸が、6号俸199,000円だったとします。

年2回の評価点数(平均点)からAランクと判定されたとします。Aランクの号俸アップ数は7つですので、この社員さんの次年度の基本給は、7号俸アップの13号俸206,000円になります。

そもそも、Step9.の賃金テーブルの号俸は、モデル賃金表の1年間の上がり幅(ピッチ)を単純に5等分したものです。つまり、平均的な評価結果であれば、5号俸アップするのです。

事例の号俸アップ表(20代)は、号俸のアップ数を甘めに設定しています。20代の社員さんは職業経験が浅いためです。平均的な評価結果である5号俸アップをCランクとしています。

逆に年長者は辛めの号俸設定にしたほうがよいです。例えば、5号俸アップを30代ではBランク、40代はAランクという具合に。

職種によって号俸のアップ数に差をつける会社さんもあります。

役付手当への反映

役付手当も評価ランクを反映させて決定することが可能です。

事例2.役付手当一覧

部長 降格 降格 100,000 120,000 140,000
課長 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000
係長 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000

(単位:円)

賞与への反映

まず、賞与原資を従業員の基本給合計で除します。すると、支給計数(月数)が算出されます。

支給対象従業員の賞与総額 ÷ 支給対象従業員の基本給総額 = 支給計数(月数)

仮に、支給計数が2.5(ヶ月分)と算出されたとしますと、事例3.のようにランクに応じて差を設けます。

実際には、シミュレーションで社員間の賞与額のバラツキを比較検討しながら、ランクごとの支給計数を決定します。

他にも、例えば、賞与原資の一部を評価点数によって比例配分し、残りの部分を従来通りの基本給×支給月数で支払うといった方法もあります。

事例3.支給計数一覧表

ランク 支給計数
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5

退職金への反映

中小企業退職金共済を利用している会社さんが多いかと思います。

評価結果に応じて月々の掛金に差を設けたいところですが、残念ながら、臨機応変に掛金の増減ができない仕組みになっています。

従業員本人の同意がなければ減額できないのです。

ある程度の長期的なスパン(3~5年)で評価結果を考慮した上で、掛金の増額を行うといった慎重な運用にならざるを得ません。


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